
保田與重郎のくらし<京都・身余堂の四季>
4,200円又は 9,450円 税込
著者:保田與重郎・保田典子・中谷孝雄・水野克比古
・山中恵子・谷崎昭男
写真:水野克比古 ・水野秀比古
発行:新学社(2007年)
並版/厚表紙、4色カバー装:4,200円(税込)
愛蔵版/表紙布クロス、箔捺、貼箱入:9,450円(税込)
陶芸家、上田恒次の設計した身余堂の改修設計を担当したことから、私も「建築家の目から見た身余堂」という一文を寄せることになりました。
昭和の文人保田與重郎の私邸を、京を撮って名高い写真家・水野克比古が三年をかけて撮影。
昭和最高の美意識によって成った文人の棲み家の全貌を、ゆたかな詩情で写した文芸アルバム。
戦中戦後と一貫して志を変えず、孤高の文人として日本の美と歴史を語りつづけた文芸評論家保田與重郎(明治43年〜昭和56年)。
保田與重郎は昭和33年、王朝ゆかりの景勝地である京都の鳴滝に山荘を構え「身余堂」と命名、そこを終の棲家として、文人伝統の志操と風儀を守り続けた。身余堂は、建物から什器一切まで、陶芸界の巨匠河井寛次郎の高弟であった陶工上田恒次の制作設計になる。民家のもつ重厚と洗練した造形美をあわせもつ名建築であり、かの佐藤春美は「そのすみかを以て詩人と認める」として、東の詩仙堂と並べて「西の身余堂」と絶賛した。それを伝え聞いた川端康成は、「詩仙堂よりも保田邸のほうがずっと優れている」と断じたという。
本書は「保田與重郎のくらし 京都・身余堂の四季」はこれまでひそに語りつがれてきた名邸身余堂を、写真界の第一人者である水野克比古撮影の作品を中心にひろく紹介する一冊。保田夫人をばじめ、ゆかりの人々の文章を併せて収録。
[目次]
藍毘尼青瓷茶會(保田與重郎)
建築家の目から見た身余堂(山中恵子)
撮影随感(水野克比古)
保田邸のこと(中谷孝雄)
鳴瀧秋色抄(保田典子)
わが新室の真木柱はも(谷崎昭男)